2008年9月6日 星期六

雜感

世界には涙を流すことのできない哀しみというのが存在するのだ。
それは誰に向っても説明することができないし、たとえ説明できたとしても、誰にも理解してもらうことのできない種類のものなのだ。
その哀しみはどのような形に変えることもできず、風のない夜の雪のようにただ静かに心に積もっていくだけのものなのだ。

どれだけ言葉をつくしてみても、それを誰かに伝えることはできないし、自分自身にさえ伝えることはできないのだと思って、私はそうすることをあきらめた。
そのようにして私は私の言葉を閉ざし、私の心を閉ざしていった。
深い哀しみというのは涙という形をすることさえできないものなのだ。

世界上有不能流淚的哀傷存在。那是對誰也無法說明的,就算能夠說明,誰也不會理解的那種東西。那哀傷既不能改變成任何形式,只能像無風之夜的雪那樣靜悄悄地逐漸堆積。

我曾經嘗試把那哀傷想辦法變成語言。但不管怎麼用盡語言,都無法把它傳達給誰,我想甚至無法傳達給自己本身,我終於放棄那樣做。於是我關閉我的語言,關閉我的心,深沉的悲哀是連眼淚這型式都無法採取。

出自 村上春樹 世界末日與冷酷異境

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